ごあいさつ

 当館は、1990年 10月に亡き父 河村晴生が私財を投じて佐賀県認可第1号の財団法人美術館として(2014年4月公益財団法人に移行)開館しました。

当初 青木繁作品は、祖父の残してくれた15点でしたが、精力的に蒐集に努め、現在 初期の作品から晩期の作品まで20点を常設展示できるまでになり「青木繁に逢える美術館」と自負しております。
他にも現在もなお人気が衰えることがない青木と同時期に活躍した明治期の洋画家、日本画家の作品や東洋陶磁器、西洋美術品(現在は、ビアジョッキ河村コレクション)などが雰囲気の異なった4室の展示室でご覧いただけます。

また、2階ロビーには2022年3月から緞帳「海の幸」が展示されました。
青木繁の「海の幸」(アーティゾン美術館所蔵・重要文化財)を原画として製作され、旧久留米市市民会館に設置されていましたが、建物の建て替えにより撤去され、切り取った一部分を佐賀大学の石井恵美氏を中心に保存修復作業が施された後、当館に寄贈されました。

現在、土曜、日曜、祝日のみの開館ですが、父が かねがね口にしていました「芸術は万人に愛されることを自ら望む。」をモットーに地域の文化、芸術の向上、発展に寄与してまいります。

最後になりましたが、当館は、小学生、中学生が無料となっておりますので、ご家族でのご来館を心よりお待ちしています。

河村榮三